フィレンツェに行く前に
仙台帰省ついでに宮城県美術館で開催中のレオナルド・ダ・ヴィンチと「アンギアーリの戦い」仙台展に行ってきました。
イタリア・フィレンツェのシニョリーア宮殿(現ヴェッキオ宮殿)の五百人大広間を飾るはずだっただ・ヴィンチによる未完の「アンギアーリの戦い」を数々の資料から再現しようとするもの。
今まで、完成した名画しか見たことがなかったのですが、ダ・ヴィンチによる馬の絵の練習下書きや人々がダ・ヴィンチの下絵をもとに描いた模写作品や派生作品をヒントに今はなき「アンギアーリの戦い」を想像するのは、なかなか新鮮。
五百人広場を飾るはずだった巨大なダ・ヴィンチの「アンギアーリの戦い」とミケランジェロの「カッシナの戦い」。完成していたら、フィレンツェ観光の見所も今と少し変わっていたのではないかな?なんて思います。
ダ・ヴィンチの激烈な戦闘場面の表現に影響を受けた後世の作品ということで、様々な戦闘図も紹介されていましたが、個人的にはアントニオ・テンペスタの「キリスト教騎士とトルコの騎士の戦い」がそれぞれの騎士の格好の違いを知れて興味深かった。
“海の都の物語”にちらほらと出てくるコンスタンティノープルというワードで今最も気になっているのが、トルコだったので。ターバンを巻いた騎士の姿に次は“コンスタンティノープルの陥落”を読もうかな、という気持ちが強まりました。
-海の都の物語については下記過去記事↓
展覧会の後半では、“発明家ダ・ヴィンチ”の姿も知れるダ・ヴィンチの考案した発明品の数々も模型や絵、ダ・ヴィンチ語録なんかを交えて知ることができておもしろかったです。
*備忘メモ*
支配領域拡大に乗り出したミラノ公国に対して、フィレンツェ、ベネチア、ローマ教皇が同盟を結んで応戦。1440年にアンギアーリ地域で繰り広げられた領土攻防戦。連合軍が勝利したことで、フィレンツェはミラノ公国の脅威から脱することができた。